仕事が辛くて辞めたい人の中には「もう正社員として働きたくない」と感じる人もいるかもしれません。
働き方が多様化する現代では、正社員にとらわれずフリーランスや起業を選択するのもありですよね。
ただ、本当にやっていけるのでしょうか?お金は大丈夫でしょうか?
本記事では正社員を辞めたいと悩んでいる方に向けて、正社員を辞めるデメリットや後悔しないために気をつけたいことについてご紹介します!
正社員でなくなると、「自由に時間を使える」「ストレスが少なくなる」「人間関係のわずらわしさから解放される」などのメリットがあります。
しかし、正社員を辞めるのはメリットと同じくらいデメリットがあるのも事実。契約社員・派遣社員にしろ、起業にしろ、フリーランスにしろ、次のようなデメリットがあるのです。
まず、正社員を辞めるということは、年金や健康保険の負担が増します。さらに、病欠や有給、ボーナスがなくなることも多いです。
これまで当然だと考えていた福利厚生がなくなり、正社員時代は恵まれていた…と後悔してしまうのはもったいないですよね。
さらに、収入が低くなり社会的信用が低くなることも多いです。能力がある人は起業やフリーランスとして成功して収入がアップすることもありますが、正社員を辞めることで収入がぐっと下がる人も多いので要注意。
実際、国税庁による「令和4年分給与実態統計調査」によると、正社員と正社員以外の年間給与は次のようになっており、大きな差があります。
正社員 | 523万円 |
正社員以外 | 201万円 |
また、正社員でなくなると「収入が安定しない」として、クレジットカードの限度額を上げられなかったり、住宅ローンが組めなくなったりという可能性もあります。
一度正社員を辞めてしまうと、もう一度正社員として働きたいと思っても、採用してくれる会社が少なくなるのもデメリットの1つ。
正社員で働いている時は「もう辞めたい…」と思っていても、実際に退職して「もう一度正社員に戻りたい」と思う人も多数います。退職を考えている人は、まず正社員を辞めることのデメリットをしっかりと理解してから再検討してください。
それでは実際に正社員を辞めた人の体験談を見てみましょう。
特に後悔している声を取り上げるので、どんなリスクがあるのか・どんな点に注意しなければいけないのかを確認してみてください。
やっぱ転職厳しい。 新しいことやりたくても正社員は無理だし考えが甘かったなー。 てか、仕事辞めなきゃよかったー。せめて決めてから辞めるべきで。 ばかだなー自分。結局1人じゃなんもできない。ばかばかー。
引用:Twitter
退職してから転職活動を始めて、難航している人のツイートです。
「やりたいことがある」と退職しても、必ずしもやりたいことができるわけではありません。そのため、「正社員を辞めなければよかった」と感じているようです。
また、転職先が決まらないまま退職すると、生活費の確保や転職活動でストレスを抱えることになります。退職前に転職先を決めるのが安全ですよね。
一昨年まで私は正社員月収18万貰ってたから買い物し放題だったのよ 辞めなきゃよかった()
引用:Twitter
正社員で毎月決まった給料をもらっていた時よりも、買い物や飲食など自由に使えるお金が減ることがあります。
中には、年金や健康保険の支払いが多く、自分で使えるお金がほとんどないという人も。
正社員は自由に使える時間は少ないですが、収入が安定しているという点はかなり魅力的。経済的な余裕を手放すことになるのは覚悟しておいたほうがよさそうです。
なんかこう……正社員辞めなきゃよかったーって今になったら思うんだけど、あの頃赤児育てて仕事行ってって絶対無理だったし、一年育児休暇取っただけで(本来最長三年取れる)本当に仕事復帰する気あるの?って言われてた会社で二人目の子供の育児休暇取得出来る気概がなかったんだよな……
引用:Twitter
ライフステージが変わると、正社員という働き方が息苦しく感じる人もいます。
中には、産休・育休を思うように取れず辞めてしまったという人も。制度としては整っていても、実際は会社から嫌味を言われて育休が取れないという体験談もありました。
正社員を辞めたことは後悔しつつも、現実的に育児と仕事の両立は厳しい…という人も多く、育児をしながら正社員を続けるシステムが整っていない会社が多いようです。
一見すると、自分の好きなことをでき、会社のしがらみにとらわれなくていいため、正社員を辞めることは魅力的に見えます。
それでも、上で挙げたデメリットから正社員を辞めたことを後悔する人が多数います。
この章では、正社員を辞めて後悔する理由を見てみましょう。
次の仕事が見つからないまま退職すると、苦労することが多いです。
転職先が決まっていなくても、「自分のやりたいことができる会社に転職したい」「フリーランスとして働きたい」などある程度の方向性を定めている人は、退職後すぐに行動に移せます。
しかし、全く何も決めずに「正社員が嫌だから好きなことをしよう」と辞めてしまうと、退職後に何をしたいのかもわからず、日々が過ぎてしまうことが多いです。
正社員を辞めると決めたなら、まず自分は何をしたいのか・そのためにどう動くのかを決めておかないと後悔しやすいです。
次の仕事が決まってないけど辞める20代へ! 後悔しないための方法を紹介⇨
正社員を辞める理由が、「やりたいことがあるから」など前向きな理由だと後悔しにくいです。
一方で、「仕事が嫌だから」「人間関係が面倒だから」など後ろ向きな理由で辞めてしまうと、結局また同じ理由で転職先で仕事を辞めてしまう可能性も。
今の状況が嫌で逃げ出したいから正社員を辞めると、後から「辞めなければ良かった」と思いがちです。
退職後の生活設計をしっかり立てておかないと、詰めの甘さから後悔することが多いです。
例えば、退職後の生活費はどのくらいかかるでしょうか?収入が減ってもきちんと生計を立てていけるでしょうか?
これは若い世代だけでなく、子育て世代にも言えること。
正社員を辞めて育児の時間が増えても、生活が苦しくならないでしょうか?また、子どもを2人目・3人目と考えている場合、かかるお金は今後も増え続けます。そんな状況で正社員を辞めて後悔しないでしょうか?
正社員を辞めた直後は、「これで自由だ!」と開放感があるかもしれませんが、長期的な目線で見ると正社員を続けたほうがいいこともあります。
これまで、正社員を辞める上での注意点・後悔しやすいポイントについてお伝えしてきましたが、「正社員を辞めてはいけない」ということではありません。
今の時代、正社員だけに限定せず、自分に合った働き方を選ぶことが大切です。
ただし、本当に正社員を辞めるのなら、覚悟と綿密な計画が必要。迷っている人は次の点を明確にしておきましょう。
そもそも正社員を辞めたいと思う理由はなんでしょうか?
「どうしてもやりたいことがある」というならチャレンジするべきですが、「なんとなく」「責任が重いのが嫌」「自由な時間が少なすぎる」などが理由なら考え直しましょう。
明確な理由がない限り、正社員を辞めた後に失ったものの大きさに気づき後悔する人が多いです。
また、やりたいことがある場合でも、本当に正社員を辞めないとできないのか考えてみてください。例えば、資格を取りたい人は週末や平日の夜など空いた時間に勉強できるので、ひとまずは正社員を続けてもいいはずです。
「辞めること前提」で考えるのではなく、「正社員を辞めずにやりたいこともやる」方法がないか模索してみましょう。
正社員を辞めるという決意が固いとして、それでは退職後何をしたいのか考えましょう。
プランや方向性が全くないと、自分の進むべき道が分からなくなってしまい、後悔する可能性が高いです。
正社員というステータスを捨てるのは、安定した収入や生活を諦めるのと同じ。そうまでして何をしたいのか、じっくりと考えてみましょう。
以上、正社員を辞めることのデメリットや体験談についてご紹介してきました。
正社員を辞めても、後悔せずに楽しい人生を送っている人は多数います。一方で、「こんなはずじゃなかった…」と後悔している人が多いのもまた事実。
辞めてから後悔しないよう、「正社員を辞めたい」と思った時にそれが本気なのか、辞めて何をするのかを明確にしておいてくださいね!
正社員を続けるにしろ、辞めるにしろ、今後のキャリアをどうするのか、今一度じっくりと考えてみるといいでしょう。